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改訂意匠審査基準の概要(建築物) -2019年12月14日

意匠法上の建築物の意匠

1 土地の定着物であること
2 人工構造物であること(土木構造物を含む)

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一の建築物の意匠
構成物が複数表されて いる場合、社会通念上それら全てが一の特定用途及び機能を果たすために必須のものである場合は、一の建築物として取り扱う。
一の用途に基づいて形状、模様又は色彩が変化する場合は、変化する一の建築物とし取り扱う。

建築物の組物意匠 (以下のすべてを満たすもの)
1 社会通念上同時に使用される二以の物品、建築又は画像であること
2 「意匠に係る物品」の欄に記載されたものが経済産業省令で定めるものであること

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意匠の明確な開示(願書・図面等)
意匠に係る物品:建築物の具体的な用途が明確となるものを記載すす。
例)住宅、オフィス、研究所、工場、ホテル、百貨店、飲食店、病院、博物館、図書館、駅舎、神社、橋梁など
※様々な業種のテナントが入る大規模施設など、複合的な用途を持つ建築物は「複合建築物」と記載。具体的な用途は「意匠に係る物品の説明」の欄において説明。

・図面等:現行の意匠法施行則及び審査基準に則して記載する 。
・図の表示:建築図面に用いられる【東側立面図】、【西側立面図】、【南側立面図】、【北側立面図】、【屋根伏図】等の記載も許容。
・建築物の内部について 意匠登録を受けようとする場合、当該部分の位置、大きさ、範囲がありふれたものであると出願人が考える場合は建築物の外側開示は不要。

建築物の意匠の新規性判断における類否判断上の留意点
※現行の意匠審査基準の考え方を基本とし、建築物の性質に照らしたものを追記。
・判断主体 :需要者(取引者を含む)

・用途及び機能の類似性判断
:対比する両意匠の使用目的、状態等に基づく使途及び機能に共通性があるか否かを検討
例1)「住宅」、「病院」、「レストラン」、「オフィス」はいずれも人がその内部に入り一定時間を過ごすという点で用途及び機能が類似する。
例2)建築物の意匠「住宅」と、物品の意匠「組立家屋」は、人が居住する建物として、用途及び機能が類似する。
例3)建築物の意匠「住宅」の居間について登録を受けようとする部分とした意匠と、内装の意匠「住宅の居間」は、用途及び機能が類似する。
※建築物の意匠と内装の意匠との間でも、その用途及び機能に共通性があれば両は類似判断する。 建築物の意匠と内装間でも、そ用途及び機能に共通性があれば両意匠の用途及び機能は類似と判断する。

・観察方法:人の身体大きさを大きく超えるものが多いから、類否判断のため意匠の観察にあってはグラウンドレベルから肉眼よる観察を基本としつつ、建築物の特性に応じて、建築物の一部に接近した視点で細部を観察するなど、一の視点に限定することなく、複数の視点から総合的に行う。
例1)店舗用建築物:路面に面した側の装飾に比重を置いて観察する。
例2)電波塔などタワー状の建築物:四方均等に創作が行われることが多く、各面を同じ比重で観察する 。

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