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ソフトウエアの著作権とリバース・エンジニアリング

リバースエンジニアリングを禁止する契約条項と独占禁止法
次に、リバース・エンジニアリングについて合法説とこれを否定する説があり、またその境界にも若干の争いがあるところ、仮に今日の多数説となっている合法の立場をとった場合にも、リバース・エンジニアリング禁止条項を有する契約の存在が問題となります。
アメリカの裁判例において契約無効とされた範囲は、「プログラム所有者が機械で当該プログラムを使用するため不可欠な改変を禁じること」であり、ECの判例において契約無効とされた範囲は、「プログラムの使用権限を有する者が他のプログラムとの互換性を達成するために必要な再製と翻訳を禁じること」です。
日本では、リバース・エンジニアリング禁止契約条項は独占禁止法上問題があるという考えが相当受け入れられており、経済産業省においてもこのような議論がなされているものの、実務上はリバース・エンジニアリング禁止条項が広く受け入れられており、その目的や態様により結論が左右されることが想定されます。

したがって、ソフトウェアのライセンス契約にあたっては、リバース・エンジニアリングを禁止するかどうか、禁止する範囲と許される範囲等を、明確にしておくことが、後々のトラブルを避けるためには必要です。
しかしその場合には、独占禁止法に定める不公正な取引や、公序良俗などの民法の基本原則に抵触しないような契約内容にする注意が必要になります。

データベースの著作権

「データベース」は、著作権法では、「論文、数値、図形その他の情報の集合物であって、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの」と定義されています。

このようにデータベースは著作権の対象となるものですが、著作権は創作的表現について発生する権利です。
したがって、データベースについては、データの取捨選択や体系的な構成に創作性があることが必要になりますが、コンピュータやウェブサーバー等で検索などに利用されるデータベースには、たいていの場合はなんらかの創作性があることが多いと思われます。

創作性のないデータベースについては、これを保護するべきとの考えもありますが、著作権法で保護されないデータベースや、データベース中の創作性のないデータに関しては、民法の一般原則や、それが営業秘密等であれば不正競争防止法などにより保護することになります。

データベースに著作権があるとしても、データベースに含まれる文章、画像などの著作物については、そうした個々のデータに創作性があれば、その著作物ごとに著作権があり、著作権者がいることになるケースも多いでしょう。

データの所有権

プログラム、データベースなどのデータや、デジタルコンテンツのデータは、CD-ROM、DVDなどの記録媒体に格納された状態では、有形の物であり、有体物です。
しかし、有体物の納入、譲渡、廃棄などについて、通常の物品の納入、譲渡、売買などと同様に考えてしまうと契約書作成上、問題になる可能性があります。
たとえば、電子メールでのデータの納入や、ソフトウェアのダウンロード販売などでは、著作権の譲渡あるいは利用許諾が伴うことが通常ですが、有体物としての物品の移転があるわけではありません。
したがって、民法に規定される有体物の「占有」や「所有」と同様に考えられない部分があります。

また、著作権の譲渡あるいは利用許諾がデータの移動(記憶場所の移動)を伴うとしても、データはある場所から他の場所に移ったのではなく、データが複製されて他の場所にも記憶されたということになるのが通常です。
たとえば、電子メールでプログラムのデータを送信した場合には、送信者のコンピュータに記憶されているプログラムが、複製されて電子メールに添付され、電気通信回線を介して送信されて、受信者のコンピュータに複製が記憶されることになります。
すると、仮に著作権、所有権を移転させたとしても、元のデータは残ったままとなります。

ところで、著作権の譲渡等が行われれば、元のデータは譲渡あるいは消去されずに残っていても、譲渡を受けた著作権者にとって問題はないかというと、やはり権利者ではなくなった者がデータを持ち続けていては譲渡後にも利用されるおそれがありますし、利用許諾の場合にも許諾期間終了後にもデータが残っていては不正利用されるおそれがあります。
不正利用に対しては著作権の行使等は可能ではあるものの、侵害の発見が困難です。

さらに、著作権の生じないデータ、たとえば創作性のない単なるデータや、秘密情報などに関しては、著作権以外の民法や不正競争防止法でデータの保護をする必要があります。
このため、無体物についての「所有権」「占有」という概念には議論もあるところですが、ライセンス契約上はデータの所有権についての移転などを規定しておくことは広く行われています。

刑法においては、管理可能であれば情報などの無体物も「財物」に含めてよいする説や、民法と同様に「物」とは有体物のみであるとする説がありますが、電気は例外として財物して扱われ、さらに機密情報の電磁的記録の窃盗についての判例や、有体物ではないといわれている「画像データ」が有体物とみなされた判例があります。「画像データは、電子メールシステムという媒体を通して取り込んだパソコンで、いつでも再生可能な状態になることから有体物とみなすことができ、わいせつ図画に当たると解釈できる。」と判示されたものです。さらに、有体物でなければ所有権の移転を観念できないが、電気的信号である画像データの移転は観念することができるとされたものです。

ソフトウェアの権利

著作権法では、「プログラム」は、「電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したもの」と定義されています。

また、プログラムに関連の深い「データベース」については、「論文、数値、図形その他の情報の集合物であって、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの」と定義されています。

このように、ソフトウェア、プログラムは著作権の対象となるものですが、著作権は創作的表現について発生する権利です。単なる単一の命令のコードや、ごく当たり前のタグなどの記述、プログラム言語自体のような取り決め、単なる変数などには著作権はないとされています。

ソフトウェア特許
プログラムの機能的・技術的な特徴が、ハードウェアと協働して動作する新規なものであったり、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより実現されるシステムである場合には、ソフトウェア特許、あるいはその一形態であるビジネスモデル特許となることがあります。

ノウハウ
技術上の秘密、ノウハウとして保護されるものもあります。秘密として管理されている情報であること、生産方法その他の事業活動に有用な情報であること、技術上の情報であること、が必要です。

その他の著作権
プログラムを利用してコンピュータや各種機器の画面などに表示される画像、アイコン、文字情報やこれらのレイアウトデザイン、音声などにも、創作的な表現があれば、著作権があります。

意匠権
物品のデザインを保護する意匠法では、アイコンなどは保護の対象とはなりません。
しかし携帯電話やPDAのメニューのように、「物品の液晶表示に表示される図形等が、その物品の成立性に照らして不可欠なもの」であって、「その物品の表示機能により表示されているもの」であって、「図形等が、変化する場合において、その変化の態様が特定したもの」であるときは、意匠権が成立する場合があります。

意匠法による画面デザインの保護については、現行制度では、下記の2つの要件を共に満たす画面デザインのみが意匠法の保護対象となっています。
(1)物品との一体性要件
物品を離れた画面デザイン(アイコン単体など)は、意匠法上の意匠には該当しない。
また、物品の表示部に表示される画像がその物品にあらかじめ記録された画像」である必要があり、あらかじめプリインストールされた画像であっても、物品から独立して創作・販売されるソフトウエア等をインストールすることで表示される画像は、意匠権では保護されません。
(2)機能・操作要件
さらに、「物品の機能を果たすために必要な表示を行う画像(表示画像)」、または「物品の機能を発揮できる状態にするための操作の用に供される画像(操作画像)」のいずれかである必要があります。
画面デザインのうち、意匠法で保護されるのは、特定の専用機向けに作成され該専用機にあらかじめ記録されたプログラムにより表示される画面デザインのみとなっています。

商標権
意匠法では保護されない画像、アイコン等であっても、通常のロゴマークの商標登録と同様に、商標法で保護されうるケースは多いものと考えられます。
まあ他当然、ソフトウェアの名称や、ロゴデザイン、サービス名称(たとえばウェブサイト名、ウェブサービス名など)は、商標であることが多いでしょう。

ドメイン名
ドメイン名は、インターネットうえの住所のようなものですが、ウェブサイトを識別したり広告したりするための表示のしかたなどによっては、商標として機能するものです。
また、不正使用については不正競争防止法により保護されます。

ウェブデザイン、デジタルコンテンツ

マルチメディアやインターネットが急速に普及し、知的所有権の分野でも、かつては予想もできなかった様々な問題に直面しています。

たとえば、著作権法は、文化の発展に寄与する法律として、文芸、学術、美術、音楽の分野における著作権者の保護を図ってきました。著作権者は、従来より、著作権の管理と運用を図る管理団体、たとえば社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)や、社団法人日本文芸著作権保護同盟などを通じて、権利の管理、使用料の徴収などを行ってきています。

仮に私がある歌のCDを買ったとして、そのうち作詞家、作曲家に著作権使用料が支払われ、また二次的な隣接権として演奏家、原版製作者などにも利益が分配されます。

ところが、これがマルチメディアのCD-ROMとなると、これらの他に、写真家、イラストレーター、動画製作者、画像やアイコンなどデジタルコンテンツの製作者等、いろいろな権利者が関係してくるため複雑です。

さらにデジタル技術は、その質をほとんど劣化させないで複製可能であることから、ソフト製作者側とハード製作者側との思惑や意見の相違もあります。

こうした時代に対応するための策の一環として、コンピュータプログラムの権利の保護に関し、著作権法すなわち文化庁からの対応策と、特許法すなわち特許庁や通産省の側からのアプローチでいくのかの議論もありましたが、1985年にはコンピュータ・プログラムが著作物として著作権法の保護対象とされ、1987年には同様にデータベースの著作物が認められました。その後も、デジタル機器による録音録画についての補償金の制度の創設や、コンピュータ・プログラムの有線送信についても権利が及ぶとされたことなど、一定の進展が見られます。
一方、特許の分野でも、「ハードウェア資源に対する制御又は制御に伴う処理」や、「対象の物理的性質又は技術的性質に基づく情報処理」、「ハードウェア資源を用いて処理すること」といったコンピュータ・ソフトウェアは特許の対象となることが明らかにされ、コンピュータ・プログラムを記録した機械読み取り可能な記録媒体が特許になりうることが明確にされました(1997年2月の審査運用指針)。

しかし、これで問題がすべて解決したわけではなく、難しい問題は山積しています。

たとえば、特許権を侵害するソフトウェアが、ネットワーク上において配信された場合に、それを個々につかむのは困難であること。サーバーが外国にあったときの問題はより困難です。わが国の特許法は国内にしか及びませんが、もっぱらわが国向けに配信されるものであれば、権利の侵害追求はできるとする見解が有力です。しかし個々のユーザーを特定することは困難ですし、費用も時間もかかります。

一方、ネットワークにおける商標権侵害、たとえば著名企業のドメイン名を、何ら関係のない者が取得し使用する、などの例もあり、論議を呼んでいます。

半導体回路配置・植物新品種

半導体集積回路(IC)の回路配置は、半導体集積回路の回路配置に関する法律により保護されます。設定登録により権利が発生し、設定登録の日から10年間、権利が存続します。管轄は、通産省・機械情報局となっています。

植物の新品種は、種苗法により、品種登録を受けることができます。管轄は、農林水産省となっています。

半導体回路配置の登録

半導体回路配置の登録

半導体回路配置を登録し回路配置利用権を発生させる制度で、工業所有権制度に類似した制度により、回路配置の創作を保護します。
 権利を発生させるための手続は、登録申請を行います。設定登録により権利が発生し、業として登録を受けた回路を利用する権利を専有します。専用利用権、通常利用権の設定によりライセンス契約を行うこともできます。

弁理士は、半導体回路配置の保護法に基づく登録手続の代理、半導体回路配置に関する仲裁事件の手続きの代理、回路配置に関する契約の代理(専用利用権と通常利用権の契約)と相談を行います。


登録先: 財団法人工業所有権協力センター(IPCC) 回路配置利用権登録センター


回路配置利用権: 設定登録により発生し、存続期間は設定登録の日から10年です。

権利の効力: 回路配置利用権者は、業として登録回路配置を利用する権利を専有します。

利用とは、その回路配置を用いて半導体集積回路を製造する行為、その回路配置を用いて製造した半導体集積回路を譲渡等する行為です。また、専ら登録回路配置を模倣するために使用される物を業として生産し、譲渡し、貸し渡し等する行為も、回路配置利用権等を侵害する行為とみなされます。
権利者は、回路配置利用権に対して、専用利用権、通常利用権を設定することができます。
回路配置利用権者又は専用利用権者は、回路配置利用権を侵害する者、または侵害するおそれのある者に対して、差止請求権を行使することができ、また侵害により生じた損害について損害賠償請求権を行使することが可能です。


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