Q&A
Q.特許を出願する前に、調査をするべきですか?
A.発明をして、特許出願を考えたときには、事前に特許公報、公開特許公報、実用新案公報などを調査する必要があります。
特許を受けることができるのは新規性のある、まだ世の中に知られていない発明です。
また、公知になっている発明を組み合わせて、容易にできるものも特許にはなりません。
したがって、特許になりそうかどうかを判断する材料として、特許・実用新案調査をする必要があります。
さらに、既に同じものが特許になっていた場合には、新規の発明ではなく、特許にならないばかりか、逆に実施すると他人の特許権を侵害してしまうおそれもあります。
その意味からも、特許・実用新案調査が必要です。
調査の結果、他の特許出願の明細書と図面を検討し、それらとの違いを検討したり、新しいアイディアを考える資料として活用することもできます。
また、特許請求の範囲、明細書、図面の記載方法や内容が、参考になることもあります。
Q.特許を出願する前に、注意すべきことはありますか?
A.特許出願をして権利にするためには、新規性があることや、先願、つまり同一の発明についてもっとも先に出願したものであることが必要です。
したがって、出願はできるだけ早くすませることが必要です。
ただし単なるアイディアだけで、実施できる程度に具体的に記載していないと、出願は拒絶されてしまいます。
また、できる限り有効な権利範囲を検討し、最善の記載や、図面の作成を弁理士が行います。
内容についてよく打ち合わせをし、検討をして、出願書類の内容を練り上げる時間は必要です。
さらに、新規性を失わないためには、特許出願前に公表することは避けましょう。
出願前に発明を公表したり、販売をしたりすることは、新規性喪失の原因となるため、例外を除いては特許にならない拒絶理由となってしまいます。
一定の、発明の新規性喪失の例外規定の手続きはあるものの、公表しないことが原則で、学会発表や刊行物に公表したい予定があったとしても、まずは弁理士に相談することが必要です。