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弁理士の広告に関するご注意 -2021年11月12日

最近、会員の広告(ウェブサイト等)において、不適切と思われる記載が多々見受けられるとの、注意喚起がされております。
各弁理士事務所の広告やウェブサイトをご覧の皆様は、ご注意ください。

たとえば、他の事務所との比較、商標の登録率の表示、「格安」、「激安」、「業界初」、「日本初」、「最低水準の費用」、「通常の半額の費用」などと言った記載には、根拠があるのかどうか?
料金表示を安く見せるようなわかりにくい記載がないか?といったことが、後で問題になる可能性があります。

このたびの弁理士法の一部改正により、第1条に使命条項が導入され、弁理士が知的財産に関する専門家として明記されております。
日本弁理士会では、「会員の広告に関する規則(会令第62号)」及び「会員の広告に関するガイドライン」を作成し、適正な表示をするように決められております。

日本弁理士会・会員の広告に関するガイドライン

会員の広告に関するガイドラインは、日本弁理士会会則第42条で禁止される会員の広告についてのガイドラインを定めたものです。
広告自由化がされたことを受け、平成12年12月に定められ、改訂を重ねています。
ここでは、ガイドラインの概要を説明します。

会員の広告等に関する規則(会令第62号)

(目 的)
第1条 この規則は、「日本弁理士会会則(会則第17号)」(以下「会則」という。)第42条で禁止される会員の広告、宣伝又は勧誘(以下「広告等」という。)に関する基準等について定めることを目的とする。

第1条は、本ガイドラインの目的を定めた規定であり、会則第42条「会員は、誇大若しくは虚偽の事項により依頼人を欺くおそれがある方法、及び、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある方法で、広告、宣伝又は勧誘を行ってはならない。」としタコとの、より具体的なガイドラインを示すことを目的としたものです。
会則第42条の規定に反しない限り、広告、宣伝、勧誘をすることは原則自由であると解されるものの、その適否を判断するための指針として、例外的に禁止することの必要性がある広告、宣伝又は勧誘について、その基準等を定めているものです。

この規則の効力は日本弁理士会会員に適用されるもので、日本国全域に適用されるものですが、国際的に活動の場を広げる弁理士としては、外国で頒布された新聞、雑誌等も対象になると解されます。 ホームページによる広告等は、外国であっても、サーバの所在地や配信地を問わずこの規則が適用されることになります。

(基本原則)
第2条 会員が、自己又は自己の業務について広告等をすることは、原則自由とする。ただし、法令並びに会則及び会令を遵守しなければならない。

会員の業務に関する広告等は、原則自由であることを明確にした規定です。
弁理士がその業務について広告等を行う際には、法令、会則及び会令を遵守することが前提であることを明記したもので、一例として法令には不当景品類及び不当表示防止法 (景品表示法)、独占禁止法などが含まれます。

景品表示法では、下記の表示が禁じられています。

一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの

また法令には当然、弁理士法が含まれます。
弁理士法第3条(品位保持)、同法第29条(信用失墜行為の禁止)の規定に基づき、日本弁理士会会則第42条では、会員の業務に関する広告等に関し必要最小限の規制について規定しています。また、規則では、例外的に禁止する事項(第4条、第4条の2、第5条)及び広告等をする場合の基本的な遵守事項(第6条、第7条)並びに違反行為の排除方法等(第8条)について定めています。

第3条 この規則における広告とは、会員が自己又は自己の業務を他人に知らせるために行う情報の伝達及び表示行為であって、顧客又は依頼者となるように誘引することを主たる目的とするものをいう。

「広告」の定義を定めた規定です。
広告等かどうかは、顧客・依頼者となるようにユーザーを誘引することが主たる目的かどうかという客観的な基準によって判断されるべきであり、広告等の内容、媒体や方法、態様等の事情を総合的に判断して行われるべきものです。

一般の名刺・便箋・封筒・慶弔の花輪に「会員某」と表示すること、友人・親戚の結婚式や祝賀会に「会員某」として祝電を打つこと、著作物に著者として「会員某」と表示し、奥付に経歴・住所等を記載することなど、客観的に観察して誘引することが主たる目的であるとは認められない場合には、この規則は適用されないこととなります。
売名目的であることが明らかな場合には、依頼者誘引が主たる目的であると判断される寄りがあります。

(禁止される広告)
第4条 会員は、次の広告等をすることができない。
(1)事実に合致していない広告等
(2)誤導又は誤認のおそれのある広告等
(3)誇大又は過度な期待を抱かせる広告等
(4)法令又は会則若しくは会令に違反する広告等
(5)弁理士の信用又は品位を害するおそれのある広告等

本条は、広告の自由を原則とした一方で、例外的に、ユーザーが不測の不利益を受けるおそれのある広告等や、会員の信用又は品位を害するおそれのある広告等など、会員の広告等を規制する必要性があると認められるものを一般的禁止事項として定めた重要な規定です。
ガイドライン第4条各号については、より詳細な解説記事にて別途掲載します。

1号は、事実に合致していない広告等(第1号)です。
広告等によりユーザーに提供される情報は、当然、事実に合致したものであることが必要であり、提供される情報が事実に合致していなければ、広告等を信頼したユーザーに不測の不利益を生じさせ、あるいは損害を与えることになるおそれがあります。
具体例として、事務所の内容や会員の経歴等を偽る等、虚偽の表示をした広告等がこれにあたるとされています。

2号は、誤導又は誤認のおそれのある広告等(第2号)です。
誤導又は誤認のおそれのある広告等とは、ユーザーに対し、誤った認識を持たせ、その判断を誤らせるおそれのある広告等のことをいい、ユーザーの判断を誤らせるおそれがあるので、当然に禁止されるべきであるとされています。
具体例として、言葉足らずや、説明不足の表示など、誤解を招きやすい曖昧かつ不正確な表現がこれにあたるとされています。

3号は、誇大又は過度な期待を抱かせる広告等(第3号)です。
具体例として、自己の特長を実際よりも大げさに表現したり、ユーザーに対して実際の結果よりもかなり有利な結果を期待させるような広告等は、たとえば「当事務所が代理すれば、必ず特許にします。」等は、本号に該当するとされています。

4号は、法令又は会則若しくは会令に違反する広告等(第4号)です。
具体例として、特定の会員、特定の特許事務所を侮辱するような広告等、弁護士、司法書士及び行政書士等の他の士業又は他の士業者を軽侮するような表現又は表示を用いた広告等、不正競争防止法違反、不当景品類及び不当表示防止法違反、名誉・信用毀損、著作権・商標権侵害、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」違反等のおそれがある広告等が、本号に該当するとされています。

5号は、弁理士の信用又は品位を害するおそれのある広告等(第5号)です。
弁理士業務の広告等においても、品位保持義務が当然に課されており、品位を害するおそれのある広告等は認められません。

日本弁理士会・禁止される会員の広告の具体例(1)

(広告等において表示又は使用できない事項)
第4条の2 会員は、次の事項を表示し又は使用した広告等をすることができない。
(1) 他の特定の会員との比較 他の特定の会員との比較
(2) 登録率又は勝訴率の表示(誤導又は誤認を生じるおそれがなく、誇大又は過大な期待を抱かせるものでないことが明らかな場合を除く。)
(3) 顧客又は依頼者の表示(これらからの書面による同意がある場合を除く。)
(4) 受任中又は過去に関与したことのある事件の表示(顧客又は依頼者からの書面による同意がある場合及び広く一般 知られている事件又は依頼者が特定されない場合であって、依頼者の利益を損なうおそれがない場合を除く。)

第4条の2は、第4条に該当し禁止される広告等の典型的な態様を例示列挙したものです。
ガイドライン第4条の2については、より詳細な解説記事にて別途掲載します。

(第三者の抵触行為に対する協力禁止)
第5条 会員は、第三者が弁理士の業務に関して行う情報の伝達又は表示行為でこの規則に抵触するものに対し、金銭その他の利益を供与し、又は協力してはならない。

第三者がする弁理士の業務に関して行う情報の伝達又は表示行為は、日本弁理士会規則で定めるところではありません。
しかし第三者が直接的にするものであっても、会員が金銭その他の利益を当該第三者に提供し、又はこれに協力する場合には、実質的に当該会員の違反広告等といえるものとなり、あるいは規則に対する脱法的行為として利用されるおそれがあるため、こうした第三者への協力を禁止するものです。

(広告等をした会員の表示)
第6条 弁理士は、広告等を行う場合はその媒体(以下「広告物」という。)にその氏名を表示しなければならない。
2 弁理士が共同して広告物を用いた広告等をするときは、少なくとも代表する者1名の氏名をその広告物に表示しなければならない。
3 特許業務法人が広告物を用いた広告等をするときは、法人の名称及び少なくとも代表する者1名の氏名をその広告物に表示しなければならない。


弁理士や特許業務法人による広告等については、その責任を明確にする必要があるため、定められた規定です。

(広告等であることの表示)
第7条 会員が、郵便その他の方法により面識のない者に対し配布する広告物については、封筒の外側又は広告物の表側若しくは最初の部分に、広告等であることを表示するものとする。

広告物の外見からそれが広告物であることが一見してわかる表示をしておくことを定めたものです。

により、相手方にこのような負担をかけないようにしたものである。

(違反行為の排除等)
第8条 日本弁理士会(以下「本会」という。)は、会員に対し、必要があると認めるときは、広告物又はその複製、写真等の当該広告物に代わる記録及び広告等をした日時、場所、送付先等の広告等の方法に関する記録の提出を求め、その他広告等に関する調査を行うことができる。
2 会員は、前項の調査に協力しなければならない。
3 広告等が第4条第1号(事実に合致していない広告等)に該当する疑いがあるときは、本会は、広告等をした会員に対して、広告等の内容が事実であることを証明するよう求めることができる。
4 広告等をした会員が前項の証明をできなかったときは、本会は、当該広告等が第4条第1号の規定に該当するものとみなすことができる。
5 本会は、この規則に違反した会員に対し、違反行為の中止、排除若しくはその他の必要な事項を命じ、又は再発防止のための必要な措置をとらなければならない。この場合、本会は、当該会員に対し、弁明の機会を与えなければならない。
6 本会は、当該会員が前項の命令その他の措置に従わない場合、又は当該行為の中止若しくは排除が困難な場合において、当該行為による被害発生防止のため特に必要があるときは、本会が前項の命令その他の措置を行った事実及び理由の要旨を公表することができる。


日本弁理士会の調査権限とこれに対する会員の協力義務、広告等の内容の真実性についての会員の証明責任、違反行為に対する中止・排除又は再発防止措置、違反広告等の被害発生防止のための本会が行う措置等を規定しています。

日本弁理士会・禁止される会員の広告の具体例

会員の広告等に関する規則(会令第62号)第4条第1号~第5号では、弁理士の広告について、一般的禁止事項を制限的に列挙しています。

(禁止される広告)
第4条 会員は、次の広告等をすることができない。
(1)事実に合致していない広告等
(2)誤導又は誤認のおそれのある広告等
(3)誇大又は過度な期待を抱かせる広告等
(4)法令又は会則若しくは会令に違反する広告等
(5)弁理士の信用又は品位を害するおそれのある広告等

さらに第4条の2では、第4条に該当し禁止される広告等の典型的な態様を例示列挙しています。

(広告等において表示又は使用できない事項)
第4条の2 会員は、次の事項を表示し又は使用した広告等をすることができない。
(1)他の特定の会員との比較
(2)登録率又は勝訴率の表示(誤導又は誤認を生じるおそれがなく、誇大又は過大な期待を抱かせるものでないことが明
らかな場合を除く。)
(3)顧客又は依頼者の表示(これらからの書面による同意がある場合を除く。)
(4)受任中又は過去に関与したことのある事件の表示(顧客又は依頼者からの書面による同意がある場合及び広く一般に
知られている事件又は依頼者が特定されない場合であって、依頼者の利益を損なうおそれがない場合を除く。)

会員の広告に関するガイドラインでは、第4条各号を解釈する上で、あるいは運用する上で疑義が生じないよう、本条に該当するおそれのある典型的な広告について具体的に列挙し、解説をしています。
なお、このガイドライン(解説)は、本条も含めて事例の集積にあわせて適時に改定されるべきであるとされています。

いわゆる付記弁理士の名称について
特定侵害訴訟代理業務の付記を受けた会員に対する適切な名称(事務所名称を含む。)の選定については、それが弁理士法の枠を越えるような誤解を与えないことが必要です。

認められる例:
付記弁理士
弁理士(特定侵害訴訟代理業務可能)
弁理士(特定侵害訴訟代理業務付記)

認められない例:
上級弁理士
訴訟可能弁理士
特別認可弁理士

面識のない者(現在又は過去の依頼者、友人、親族並びにこれらに準じる者以外の者をいう。)に対し、訪問又は電話若しくは電子メール等の手段を用いた本条第1号乃至第5号に該当する広告等

本条各号に該当する広告等は、面識の有無にかかわらず禁止されますが、面識のない者に対して一方的に電子メールで広告等を送信する行為は、「特定電子メールの送信の適正化に関する法律」違反となる可能性が高いため、第4条に違反するおそれがあります。
「面識のない者に対して」としたのは、本来的に広告等は、面識のない者に対して行うことが多いためであり、現在又は過去の顧客等、友人、親戚、及びこれらに準じる者のいずれでもない者ということになるでしょう。

広告等の対象者に対し、社会的儀礼の範囲を越えた有価物等の利益を供与する、又は供与することを示唆する広告等

この禁止事項は、この規則第4条第5号等に該当するおそれのある事項例です。
広告等の対象者に対して、例えば商品券や贈答品等有価物を供与して広告等をする行為は、会員の社会的信用を損ない、品位を低下させる行為として禁止されるべき行為であるといえます。
社会的儀礼の範囲は弾力的に解されるべきで、たとえば以下のようなものについては、品位の低下や信用を損なうおそれのないものとして許容されると考えられます。

・自己の出版記念会の参加者に対して事務所案内とともに自己の著作物を贈呈する行為
・事務所開設祝いの記念として事務所の名前の記載されたボールペンを出席者に対して配布する行為
・開店祝い等に事務所名の記載された生花等を贈呈する行為


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