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意匠登録の保護強化 -2007年04月09日
意匠法の改正により、4月1日より、意匠登録についての保護が強化されています。
権利保護の強化と、模倣品対策の強化との両面での改正になっております。
権利保護の強化では、
(1)意匠権の存続期間が、15年から20年に延長されました。
(2)液晶画面などのデザインの保護が拡大されました。
ただし、意匠として保護できる範囲には制約があり、物品がその本来的な機能を発揮できる状態にする際に必要とされる操作画面のデザインに限られます。
(3)類似の範囲の意匠の明確化
意匠権で保護される、登録意匠の類似範囲について、取引者、需要者からみた意匠の美感の類否であることが明確にされました。
(4)部品・部分意匠の出願について、審査の基準とされる判断時期の制限が、一部緩和されました。
(5)出願意匠に類似する関連意匠の出願の、時期的制限が緩和されました。
(6)秘密意匠について、出願と同時とされていた秘密意匠の請求が、登録料の納付と同時の請求でもよいことになりました。
(7)新規性喪失の例外の適用を受けるために必要な証明書類の提出期限を延長し、出願から30日以内であればよいこととされました。
模倣品対策の強化では、
(1)権利侵害行為として、「輸出」行為が追加され、模倣品を水際で差し止めることなどができるようになりました。
(2)権利侵害行為として「譲渡目的の所持」が追加され、侵害物品の譲渡等(譲渡、貸渡し、輸出)を目的として所持する行為は、侵害とみなされるようになりました。
(3)侵害行為について、刑事罰が強化されました。